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    『狂ったデッサン5』

『絵を見てるとさ、その人がどんな音楽聞きながら描いてるかわかるよな』
「そうかなぁ・・」
『A先生はワインが好きだから ん・・シャンソンだろな』
「Bさんは・・・絵の中にビゼ-の楽譜があった」
『じゃあ・・カルメン?』
「いゃぁ・・アルル」
『Cさんは歌謡曲?』
「彼女はカラオケ教室に通っているぐらいだから、こぶしもあるしやっぱ演歌だろう」
『絵にこぶしがあるのか?まぁいいや。Dさんは時々難しい哲学的なことを言うし絵も難解だから 無伴奏のチェロか』
「納得。E君は、バンドをやってるぐらいだから、ロックかな」
『キャンバスに絵具ぶちまけたりして結構ハ-ドなやつ、ヒップホップも入ってたりして』
「じゃぁ Fさんは?」

彼女はもう、今は静寂の中で絵を描いている、彼女が描いた絵を私は幾枚か覚えている少し抽象的で、幻想的な不思議な絵
『あなたは、ホントになにを描いても宇宙っぽいわね』
  そう言って笑ってた彼女の笑顔を、私は忘れない



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  [MOONCHILD]
         KING CRIMSON

彼女を月の子供と呼んでいる
川の浅瀬で遊んでいる
ひとりぼっちの月の子供
柳の木陰で夢を見ている

蜘蛛の巣の木に語りかけ
噴水の階段の上で眠っている
ナイチンゲ-ルの歌声に
銀色に光る枝をはり
山の上で日の出を待っている

彼女は月の子ども
花園で花を摘んでいる
かわいい月の子供 過ぎ去った
時の余韻のまにまに漂っている

乳白色のガウンをまとい風にのり
日時計の周りに石をならべてる
夜明けの幻とかくれんぼしながら
太陽の子供の微笑を待っている





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 なに、ニコニコしてるの?

『なに、ニコニコしてるの
あなたに、おっぱいあげていいの?
お腹すいてるよね。
ミルクにしょうか
水は大丈夫だもんね。

安全 安心 大丈夫です、国の責任で~~~。なんて今言っている人たちはあなたがおおきくなるころには もう誰もいないもんね。
きれいごとはいいから、ほんとはどうなんだろうね。

洗濯物も外には干さないし大丈夫だよね。
あなたの小さな肌着。
窓も閉めてるし、いつも部屋の中だもんね。

人体にただちに影響はない、だって。ただちにがすぎたらどうなるんだろうね。昔こうだったから今度もそうだろう、だって。
なにもかもわからないことばかりでなにが言えるんだろうね。想定外だらけの “てんこもり”じゃんね。

今度は リンゴのジュースつくろうね。
あなたおいしいのわかるかな。
ジューサーでぐるぐるしようね。
リンゴならいいよね。
お野菜もお魚も、ホントはおいしいものいっぱいあるんだよ。
なんでもたくさん食べて
大きくな~れ、大きくな~れ、だよね。

ここに住んでていいのかしらね。息をする空気が不安で、口にするものが不安で、あなたにあげる、おっぱいがママは不安なの。
こんなこと遠くの人たちには、わかんないよね。

もうすぐ夏だね。
潮干狩や海水浴したかったね。
灯台の海岸で 貝殻拾いもしたかった
いつになったら できるかね。

でもきっときっと、いいことあるよね。
きっときっといいことあ~れ。
まぁ 大変もうこんな時間
ごちそうつくろうねもうすぐパパ帰ってくるね』   


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   『行政区5』

「久しぶり」「いゃほんとに久しぶり」
飯館の友人N君が食事に来てくれました。数年前に同窓会の名簿のことで電話で話したことがありましたが逢うのは高校卒業以来。彼は、成績も優秀、真面目で物静かな男。お互いの顔をみながら時はすぎたものだと。
帰りがけの彼の笑顔は私を高校時代の教室にタイムスリップさせてくれました。
3月11日 2時46分。M9はその2時間後でした。

福島県相馬郡飯館村。ここは旧相馬藩山中郷。もちろん仲間達の土地です。「大いなる田舎、までいライフいいだて」をスローガンに合併はせずに独自の道を模索しました。斬新な発想と様々なユニ-クな試みを人々の豊かな心を糧に実現しつつあったまさに見事な飯舘ワ-ルドでした。菅野村長の名刺には「住む人の心が、村の顔です」とあるそうです。


30年ほども前の話です。
飯館の友人H君が山女を届けてくれました。なんと美しい魚でしょう。貴婦人のようでまさに高級魚。『これ俺が釣ったんだ』日に焼けた顔です。

彼はある日、家の前を通った娘さんにひとめぼれをしました。どこの誰かはわかりませんが逢いたくて逢いたくてしかたがない。かなり重症です。ここで彼は思わぬ行動に出ました。彼は仕事を休み、家の前の道路に、椅子を持ち出して座り、来る日も来る日も娘さんが通るのを待ちました。小さな集落、かなり異様な光景だったでしょう。じっとじっと待ちました。誰にでもできることではありません。当時の彼は男らしく、誰がみてもハンサムな好青年。
男純情、不器用な初恋でしょうか。素朴で一途な彼の性格はこの土地の風土が生み出したに違いありません。

 長泥の桜、透き通る比曽の清流
 紅葉の助常林道、雪の野手上山
自然の中にとけこみ、自然の大きなサイクルの中で人々はその一端を担う。決して多くを奪わず。そして自然の中にまた多くを返す。多くを求めなければ、多くは失わない。そしてその自然が人々の豊かな心をはぐくむ。昔から世代を超えて出来ていたはずの自然との契り。
我々にとって最も大切なかけがえのない循環。

野鳥がさえずり、牛が草をはんでいた
涼風が草原を駆け抜け 丘に花が揺れていた。風と土で風土

 3月15日 南南東の風が吹いて飯館の土を汚した。
 4月11日、『計画的避難区域』設定。全村避難指示。
友人が多いこともあり私は飯館村が大好きでした。地元を離れた飯館出身の友人達も皆ふるさとを想います。
彼らは今どれだけ悔しい思いをしていることでしょう。
こころ豊かな人々の土地ほど失ったものはあまりにも大きいのです。


   飯舘が泣いています。

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